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第1章〜5章 神と人間、人間の難儀、信心とおかげ、信心の実戦、信心の心得、信心と生活、生神の道,
第1節〜5節
神 ・
神の働き ・
神の心 ・
人間 ・
生と死 ・
神への無礼 ・
難儀のもと ・
めぐり ・
信心 (信心、わが心、信心の成長、信心と道徳) ・
おかげ ・
徳 ・
信心の仕方 (参拝、取次、祈念、お願い、お礼、お断り、おわび、お供え、修行、祭り) ・
信心の心得 (日常の信心、一心、お任せ、難儀の受けとめ方、先の楽しみ、辛抱・堪忍、我欲・油断・慢心、思いやり) ・
信心と生活 (仕事、財、食事、家庭、信心の継承、妊娠、出産、徳育、病気、習俗) ・
信心と社会 ・
生神金光大神 ・
神になる ・
人を助ける (人を祈る、話をする、親切を尽くす) ・
道を広める
第2章,人間の難儀
- 第1節 神への無礼,,070
人間は、天地の間に生きておりながら、そのおかげを知らない。神仏の宮寺も人間の家屋敷も、みな神の地所である。そのわけを知らないで、方角日柄ばかり見て無礼をし、前々の巡り合わせで難を受けている。
- 第1節 神への無礼,,071
今は学問の世の中で、理屈はよく言うようになったけれども、天地と神との恩義をしだいに知らないようになったから、難儀がしだいに多くなっている。
- 第1節 神への無礼,,072
今は人代と言って、わが力で何事もしている。神が知らせてやることにそむく者がある。神の教えどおりにする者は神になる。昔は神代といい、今は人代である。神代になるように教えてやる。難儀になるのもわが心、安心になるのもわが心からである。
- 第1節 神への無礼,,073
この大地もその他の物も、みな神の物であるのに、わが物である、わが金ですると思い、神にお願いしないでするから、叱られるのは無理もない。家を建てるにも、神にお願いして、神の土地をお借りし、今までの無礼をおわびして建てればさしつかえない。
- 第1節 神への無礼,,074
人間は勝手なものである。生まれる時には日柄の良し悪しも何もいわないで出てきていながら、真ん中の時だけ何のかのと勝手なことを言って、死ぬ時には日柄も何も言わないで駆けっていってしまう。
- 第1節 神への無礼,,075
人を殺さないと言っても、心で人を殺すのが重大な罪である。人を鉄砲でうったり、刀で切ったりしなければ、私は人を殺してはいないと言うが、それは目に見える。目に見えない心で人を殺すことが多い。それが神の心にかなわないことになる。目に見えて殺すのは、お上があってそれぞれの仕置きにあうが、心で殺すのは神がおとがめになる。心で殺すとは、病人でも、これは大病でとても助からないなどと言うが、これが心で殺すことになる。人間の心では、助かるか助からないか、わかりはしないであろう。また、あの人は死ねばよいと言ったりもする。それがみな心で殺すのである。そうではなく、どうぞ向こうが改心しますようにと、神に祈念してあげよ。
- 第2節 難儀のもと,,076
人の心は移り変わりやすいものである。人を頼りにするから、腹を立てたり物事を苦にしたりすることになる。人に向かう心を神に向けよ。神は、願えば何でも聞き届けてくださる。
- 第2節 難儀のもと,,077
人間が利口過ぎると、せっかくこうむっているおかげを取りはずすことがある。知恵が走り過ぎて、神の上を行くからであろう。
- 第2節 難儀のもと,,078
勝手な欲を出すな。勝手なことをしてはいけない。みな我欲なことをするから、困ることになる。
- 第2節 難儀のもと,,079
世の中で1番汚いのは欲である。
- 第2節 難儀のもと,,080
用心せよ。わが心の鬼がわが身を責める。
- 第2節 難儀のもと,,081
金光大神が天地金乃神からおかげを受けていることを話しにして聞かせるのである。疑って聞かないものはしかたがない。かわいいものである。また時を待っておかげを受けるがよい。めいめいに子をもって納得せよ。親の言うことを聞かない子が1番つまらない。言うことを聞かない子は、親もしかたがなかろう。
- 第2節 難儀のもと,,082
世の中で疑いが1番悪い。神に任せて、1心に信心をせよ。任せたうえは、神がよいようにしてやる。疑いを放すという心1つで、おかげをいただくのである。
- 第2節 難儀のもと,,083
信心していても、おかげが遅い、まだかまだかと思ってうろたえて、真の心が大事であるということを知らない。神にお頼みして、1週間たっても治らなければ、まだ治らない、おかげはないと言って神を恨む。3年、5年、医者にかかり薬をのんで、まだ治らなくても、医者に不足を言わないで、また頼みすがっていく。神はお気の毒なものである。
- 第2節 難儀のもと,,084
ご無礼である、お粗末であるというが、商売人がはかりの目盛りをごまかしたり、人の目をくらましたり、農業する人が山や田畑の境目を勝手に動かしたり、水や食べ物を粗末にしたり、自分の勤めをおろそかにしたりするほど無礼はない。人の目をくらまして得をしようとするから、損をしてたおれる。境目を欲張るから、その田畑を放さなければならないようになる。食べ物を粗末にするから食べられないようになる。勤めをなおざりにするから仕事は逃げ、働けないようになる。みな、無礼粗末の心がもとでそうなるのである。
- 第3節 めぐり,,085
信心する人は、めぐりを取り払ってもらっているのであるが、信心しないで、うかうかと暮らす人は、めぐりを積んでいるのである。
- 第3節 めぐり,,086
どのような大きなめぐりがあっても、信心によって取り払ってもらえる。先祖からのめぐり、祟りは、神が道のつくようにしてくださる。
- 第3節 めぐり,,087
神に、めぐりを取り払ってくれと頼むから、取り払ってやろうとすると、人間はあまりに痛いから、よろしいと逃げる。神も、せっかく出した手を引っこめてしまう。
- 第3節 めぐり,,088
病気で死んだというが、体は死んでも病気は後々の者へ残ることがある。信心すれば、悪い種を切ってやる。
- 第3節 めぐり,,089
父母に孝行が第1である。孝行をすれば末で幸せになる。不孝をすれば末で巡ってくる。
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